日本茶の主な産地には、静岡・鹿児島・三重・京都・福岡・宮崎・熊本・埼玉などがあります。煎茶だけでなく、玉露、かぶせ茶、釜炒り茶など、地域ごとにお茶づくりの特色を楽しめます。

生産量を知りたい人向けに先に答えると、2025年(令和7年)の荒茶生産量1位は鹿児島県、栽培面積1位は静岡県です。「日本三大茶」は静岡茶・宇治茶・狭山茶を指す呼び方で、生産量の上位三つとは異なります。

いちお茶初心者

お店で見た宇治茶や八女茶は、どこで作られているんだろう

さんお茶案内人

地名とお茶の種類を一緒に見ると、覚えやすいですよ。まずは知っている名前から探してみましょう

日本茶の主な産地一覧|どこで、どんなお茶を作る?

次は、農林水産省の主産県資料に載っている8地域です。全国にはこのほかにも産地があり、同じ地域で複数の茶種が作られています。

都府県お茶を探す手がかり
静岡煎茶、とくに深蒸し煎茶を中心に生産
鹿児島てん茶の生産が盛ん。多様な品種のお茶を生産
三重玉露・かぶせ茶の生産が盛ん
京都玉露・てん茶の生産が盛ん
福岡玉露の産地としても知られる
宮崎釜炒り茶の生産が盛ん
熊本玉緑茶の産地の一つ
埼玉煎茶を中心に生産

出典は農林水産省「茶をめぐる情勢」2026年7月版・1ページです。表紙を含めたPDFでは3ページ目に掲載されています。

聞き慣れない茶種は、作り方から知ると覚えやすい

  • 深蒸し煎茶:蒸す時間を長くした煎茶。普通の煎茶との違いへ。
  • 玉露・かぶせ茶:収穫前に茶園を覆って育てるお茶。まずは玉露の淹れ方で、少量をゆっくり味わう方法を見てみましょう。
  • てん茶:抹茶の原料になるお茶。抹茶と緑茶の違いへ。
  • 玉緑茶:ここでは蒸し製の玉緑茶。煎茶のように細長く整える工程がなく、丸みを帯びた形が特徴です。

「いつもの煎茶を別の土地でも飲んでみる」「玉露を初めて試す」など、地域から楽しみを広げられます。

お茶の生産量ランキング|2025年は鹿児島県が1位

農林水産省の資料にある8主産県を、荒茶生産量の多い順に並べると次のとおりです。2025年(令和7年)の数値で、全国計は75,100tです。

主産県の生産量順都府県荒茶生産量
1鹿児島30,000t
2静岡24,100t
3三重4,860t
4宮崎2,880t
5京都2,280t
6福岡1,850t
7熊本1,140t
8埼玉921t

この順位は、掲載した8主産県の比較です。資料の表をそのまま全国すべての都道府県の順位として読み替えないようにしています。

栽培面積では静岡県が1位

茶畑の広さを見ると、同じ年でも並び方が変わります。全国の栽培面積は33,400haです。

都府県栽培面積
静岡11,600ha
鹿児島8,040ha
三重2,580ha
京都1,510ha
福岡1,450ha
宮崎1,110ha
熊本908ha
埼玉690ha

たくさん作る地域を知るなら生産量、茶畑の広さを知るなら栽培面積を見ます。どちらも産地の規模を知る数字で、味の好みを表す順位ではありません。

「荒茶」は、仕上げ前のお茶

摘んだ葉を加工・乾燥させ、葉の大きさや茎などがまだそろっていない段階を荒茶と呼びます。その後、選別や仕上げをして、私たちが買うお茶になります。

複数の産地のお茶を合わせたブレンド商品もあるため、袋のお茶がどこの原料かは「原料原産地」の表示でわかります。

日本三大茶は、静岡茶・宇治茶・狭山茶

「日本三大茶」として知られるのは、静岡茶・宇治茶・狭山茶です。農林水産省の緑茶特集でも、この三つが紹介されています。

お茶の名前地域を知る入口
静岡茶静岡県。県内には掛川茶などの名前もある
宇治茶京都を代表する茶の名前。煎茶・玉露・抹茶などがある
狭山茶埼玉県のお茶として知られる名前

「三大茶」は、現在の生産量や品質の公的な上位3位を示す名称ではありません。有名な産地名を覚える入口として使うと、売り場でも見つけやすくなります。

知覧茶・八女茶・伊勢茶はどこのお茶?

袋には都府県名だけでなく、地域で親しまれている茶の名前も書かれています。よく見かける名前は、次のように地域と結び付けると覚えやすくなります。

茶の名前主に結び付く地域
知覧茶鹿児島県
八女茶福岡県
伊勢茶三重県
嬉野茶佐賀県・長崎県

地域名は行政区画とぴったり一致するとは限りません。産地銘柄の範囲が県や市町村をまたぐ場合もあり、詳しい範囲は各銘柄の規定によります。

一袋を買うときは「原料原産地」も見る

日本茶業中央会の緑茶の表示基準では、その産地の原料を100%使う場合は「○○茶」、50%以上100%未満ならブレンドとわかる表示をする扱いです。産地を強調する場合は、割合も近くに示します。

「その土地だけのお茶を飲みたい」ときは、表の商品名と、原料原産地・ブレンド表示を合わせて見てください。販売者の住所と茶葉の産地が異なることもあります。

好みのお茶を見つけるなら、産地と茶種を一緒に選ぶ

産地を覚えたら、気になる地域の一袋を試してみましょう。最初は煎茶など、普段飲んでいる茶種から選ぶと違いを楽しみやすくなります。

興味があること次に読むガイド
どの産地から買うか迷う産地でお茶を選ぶ方法
茶種の違いを知りたい煎茶・ほうじ茶・玄米茶の違い
品種の名前が気になるやぶきた・あさつゆなど、お茶の品種
二つのお茶を比べたいお茶の飲み比べ

同じ地域でも、品種や蒸し方、仕上げ、淹れ方で味は変わります。「この県のお茶は全部同じ」と考えるより、気に入った商品の名前も覚えておくと、次の一袋を探しやすくなります。

地域団体商標と日本茶GIは、名前を守る仕組み

売り場でマークや制度名が気になったら、次の違いを知っておくと役立ちます。

  • 地域団体商標:地域名と商品・サービス名などからなる地域ブランドを守る制度。特許庁の案内で概要を確認できます。
  • 日本茶GI:日本産茶を包括する「日本茶」の地理的表示。2026年7月10日に登録されました。日本茶業中央会の案内で対象やマークの使用手続きが説明されています。

制度のマークは、味の点数や自分へのおすすめ順位ではありません。飲むお茶を選ぶときは、茶種や商品ごとの説明も見てみましょう。

一つの地名から、お茶の楽しみを広げよう

いちは、袋にある「知覧茶」という名前を見つけました。鹿児島のお茶だとわかると、次はどんな煎茶なのか、説明を読むのが楽しみになりました。

いちお茶初心者

名前を知ると、お店の棚がちょっと違って見えるね

さんお茶案内人

まずは気になった一袋から。飲んでみて、好きな香りや味を少しずつ増やしていきましょう

主産地の名前を全部覚える必要はありません。知っている地名から一つ選び、茶種を確かめ、袋の淹れ方で試してみましょう。買う場所や送料を比べたいときは、日本茶通販の選び方へ進めます。

よくある質問

お茶の生産量が日本一の都道府県はどこですか?

何を数えるかで答えが変わります。農林水産省の令和7年資料では、荒茶生産量は鹿児島県が3万tで1位、静岡県が2万4,100tで2位です。一方、栽培面積は静岡県が1万1,600haで1位、鹿児島県が8,040haで2位です。

日本三大茶はどこですか?

静岡茶、宇治茶、狭山茶を日本三大茶と呼ぶ言い方が知られ、農林水産省の2017年の広報記事にも掲載されています。ただし、現在の荒茶生産量、栽培面積、品質の順位を示す名称ではありません。

袋に「○○茶」と書いてあれば、その地域の茶葉が100%ですか?

日本茶業中央会の「緑茶の表示基準」では、産地の原料を100%使う場合は「○○茶」、50%以上100%未満ならブレンドとわかる表示をし、産地を強調する場合は割合も近くに示す扱いです。実際の商品では、表側の大きな名称だけでなく、原料原産地名やブレンド表示も一緒に確認してください。

産地が分かれば日本茶の味も分かりますか?

産地は候補を探す入口になりますが、同じ地域でも茶種・品種・製法・淹れ方で味は変わります。気に入った商品の名前や特徴も覚えておくと、次の一袋を選びやすくなります。

日本茶のGIマークは有名産地や高級茶の印ですか?

日本茶GIは、2026年7月10日に登録された日本産茶を包括する全国単位の地理的表示です。特定の都道府県、生産量順位、味、高級さを示す印ではありません。GIマークの使用には、日本茶業中央会への事前届出などが必要です。